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ルイと音楽
ルイは生まれた頃から、私の趣味の付き
合いでラテン音楽と毎日付き合ってくれてい
ます。
私はブラジルに住んでいますがまだブラジ
ル音楽には少ししか触れていません。
カリブ音楽にはまっていた私にはブラジル
音楽をどこから聞いて良いのかわからない
のです。もちろんラジオで軽く流す程度には
聞いているのですが、それが誰の曲とかな
どの情報はまだこれから勉強していこうと思
います。
日本にあったたくさんのCDをパソコンに入
れてきたので、それを空CDに録音して家で
かけています。
昔から聞いているプエルトリコ人グループ
のエル・グランコンボやボビー・バレンティ
ン、ロベルト・ロエナ、ソノラ・ポンセーニャな
どの70年代ファニア系のサルサが大好きで
す。
ルイの名前のもととなったルイ・ラミレスの
ラテンジャズも最高です。ジャズではソニー
ロリンズ、マイルスデイビスなど、またレゲエ
ではボブ・マーリーもいつもかけています。コ
ロンビアのバージェナト、クンビア、メキシコ
のノルテーニョなどの田舎音楽もよく聞きま
す。
ルイは踊りが大好きです。こういう熱いラテ
ン音楽に合わせていつも自分独自の振り付
けとコンセプトを持って踊っているようです。
食事しながらも歯を磨きながらも服を着なが
らもいつも音楽に合わせて体を動かしてい
ます。
今では私がいなくても、自分で勝手に私の
CDをかけて好きなように踊っています。ボー
ルを動かしながら、音楽に合わせてフリース
タイル風に踊っているときもあります。 こ
れはルイの趣味ですが、サッカーの練習とし
てもかなり効果的でしょう。ラテン音楽だけで
はなく、ジャズ、レゲエも大好きなので、それ
ぞれの音楽に合わせて振り付けやリズムも
変えているようです。
ロナウジーニョ、ロナウド、ロビーニョ、アドリ
アーノなどのブラジルのクラッキ達の踊って
いる映像もよく目にします。アルゼンチンで
もリケルメ、テベス、アグエロなどは大のクン
ビア好きらしいです。
"南米サッカーの真髄はラテン音楽と共に
ある"と私は思っています。
ブラジルのパワーの源
ジーコが日本のワールドカップ敗退後に、
「日本人はフィジカルが足りない」と言ったそ
うですが、原因はそこにもあると思います。
もちろん細くても強い選手はいると思いま
すが、食習慣は大事だと思います。
ブラジルにはフェイジョアーダという黒豆と
豚肉を煮込んだ有名な料理があります。ブ
ラジルに暮らしていると、人間のパワーを日
本の数倍も感じるときがあります。
ブラジルに生きていくためには、フェイジョ
アーダは不可欠だと思って、毎日食べさせ
るようにしています。
幸いルイはフェイジョン(黒豆)が大好きな
ので、自分から好んで食べています。幼稚
園でも毎日おやつにフェイジョンがでるそう
です。
これがブラジルのパワーの源でしょう。
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リオのストリート
リオの日曜日は大通りなどが歩行者天国
になって、ローラースケート、自転車、三輪
車、サッカーなどをする大人や子供でにぎ
わっています。
日曜日には私もルイとよく開放された道路
でサッカーをして遊びます。
ある日、二人でボールを蹴って遊んでいる
と、10歳くらいの2人の子供が現れて、「入
れてくれ!」と言って入ってきました。
まず最初はルイと少し太めの子がボール
の取り合いを始めました。ルイも最近はフッ
トサルスクールで揉まれて自信をつけてき
たせいか、個人技でその子供を振り切っ
て、彼らを驚かせていました。
ビーチサンダルを履いているもう一人の小
柄な子供は、"これぞリオのストリートサッカ
ー少年"という感じで、きれのあるテクニック
を見せてくれました。
ルイは彼から全くボールを奪うことができ
ませんでした。
そして彼は私に「Venha Pai(今度は親父
が来い!)」と挑発してきました。
私も少し本気になって、彼のボールを取り
に向かっていきました。私も昔はDFだった
ので、ドリブルは全然ダメですが、ボールを
奪うことに関しては多少自信がありました。
私はシューズで彼はビーチサンダルだっ
たので、「相手の足を踏まないように」という
多少の遠慮はありましたが、ロビーニョがや
るようなペダラーダ(またぎフェイント)を3、4
回やられて、まったくボールを取ることがで
きません。
次に圧巻だったのは、サンダルのままボ
ールを宙に浮かして、足の甲で静止トラップ
し、私がまた奪おうとすると、また宙に浮か
して反対方向に周り込んで、足の甲で静止
トラップ(ポルトガル語でシャペウという技)、
それを2回やられてしまった時にはお手上げ
でした。
彼らは、日本人に自慢のテクニックを魅せ
られたことに満足したようで、「チャオ(また
ね)!」とどっかに行ってしまいました。
さすがに「リオのストリートにはすごいテク
ニシャンがごろごろしているんだろうな」とい
うことを改めて知らされました。ファベーラ
(丘の上の貧民街)やノルチ(リオ市の北
部)には、今もたくさんの将来のクラッキ候
補が凌ぎあってることでしょう。
私もいつかルイが彼らと同じフィールドで
戦える日を楽しみにしています。
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かっとびグスターボ君
練習に来てみるとグスターボ君という新し
い子が入ってきました。緑の長いソックスに
すねあてをしていてかなり気合が入っている
ようにみえます。
始まりのシュート練習では足を後ろから前
へと思い切り振り切って、豪快にシュートを
決めていました。
練習試合ではルイと同じチームになりまし
た。見た限り、スピード、切れ、パワーを備
え、左右どちらの足でもシュートが打てるす
ごい子供のようです。この子の出現はルイ
もビトー君もかなりの刺激を受けることでし
ょう。
試合ではいきなり遠くから豪快なシュート
を決め、観客を圧倒させました。その後もサ
イドからすごいスピードのドリブルでかけ上
がり、角度のあまりないところから迷わず左
足でゴールを決めました。
この日ルイも1ゴール決めましたが、グス
ターボ君の存在感に圧倒されたように見え
ました。
今日はビトー君はお休みだったので、一
緒にプレーする機会はありませんでしたが、
二人の対決は楽しみです。
練習終了後、私は「新しい子なかなかやる
ねぇ」と言いましたが、ルイは「たいしたこと
ないよ。ルイの方がすごいよ!」とライバル
意識むき出しで言っていました。「後から入
ってきたやつに負けるか!」というのが正直
な気持ちでしょう。
明日はベボラ・ボンベーロ(消防署チー
ム)との合同練習試合です。
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合同練習試合
今日は"ベボラ・ボンベーロ(消防署チー
ム)"との合同練習試合でした。
4〜6歳の子供達が朝9時に体育館に集
まりました。
今日はビトー君はお休みで、昨日新しく入
ったグスターボ君が来ていました。"ベボラ
(体育館チーム)"と"ベボラ・ボンベーロ"合
わせて20人以上いたのでしょうか。
最初に4〜6歳クラスでもあまり上手くない
子達(いわゆる2軍)の試合が始まりまし
た。キーパー以外に5対5で行われました。
"ベボラ"のレオ君は、ルイとグスターボ君
の加入で押し出されたのか、こっちのチー
ムに入ってしまいました。
レオ君の場合、小技はうまいのですが、集
中力と積極性が足りないようで、ルイの加
入後あまり活躍できません。
この子達の中にはドリブルやトラップ、シュ
ートをまともにできる子はほとんどいませ
ん。
とにかくボールに触ったら前に蹴るという
感じですが、ほとんどの子がボールコントロ
ールをできないため、このクラスのルールで
はサイドラインの制限をなしに設定している
ようです。
本来の実力から言えば、レオ君はこのメ
ンバーの中では抜けているはずですが、今
回の試合では決定力・集中力に欠けゴール
を挙げることはできませんでした。
次のグループにルイが出てきました。ル
イ、グスターボ君、ジョアン君、後の二人は
ボンベーロの子供達でした。
相手は全員ボンベーロのメンバーでした。
ルイには「とにかく集中しろ!」とだけアドバ
イスしました。
試合開始。全員が積極的にボールを奪い
に参加し、激しい団子状態です。先程の2
軍メンバーの試合レベルからは数段上がり
ました。
前半ルイが抜け出す場面が何回かありま
したが、キーパーの好セーブなどに阻まれ
てしまいました。
グスターボ君にも何回か決定的チャンス
がありましたが、ゴールを決められません。
グスターボ君の欠点は、ゴール前に到達
する前にあせってシュートを打ってしまうこと
です。
あまりのスピードで突進するため、失敗し
てサイドライン、ゴールラインを割ってしまう
のが怖いのでしょうか?
ルイ達が押し気味に試合を進めながら
も、相手のなんでもないシュートを味方キー
パーが後ろに逸らして、ゴールを許してしま
いました。みんな悔しがっていましたがこれ
はしようがありません。
その後、前半終了間際に、相手ゴール前
がごちゃごちゃした場面、グスターボ君のシ
ュートがキーパーにはじかれたところにルイ
が詰めて同点ゴールを決めました。
こういう勝負強いゴールはいいですね。ル
イがゴールを喜んでいるところで前半終了
です。
その後、2軍チームの後半を挟んだ後、
ルイのチームの後半が始まりました。
しかし何故かグスターボ君がいません。
代わりにボンベーロの他の子が入りまし
た。後でわかったのですが、グスターボ君は
自分がゴールを入れられなかったせいで、
前半終了後に泣いて帰ってしまったそうで
す。彼は異常な負けず嫌いのようです。
ルイもかなりの負けず嫌いで、負けた時
やゴールを入れられなかった時は大声で泣
きますが、途中で投げ出すことはしません。
グスターボ君がいなくなった後もルイは頑
張っていました。新しく仲間に入った子は、
自らは混戦に参加せず、ルイがごちゃごち
ゃした混戦から奪い出すボールを拾って、
ゴールを狙っていました。
その狙いはズバリ当たって彼はゴールを
決めました。漁夫の利狙いみたいですが、
パスの有り得ないこの年代ですから、その
戦略でゴールをした彼を賞賛すべきでしょ
う。
彼はいつもルイが混戦から抜けるときに
ボールが長く出るということを知っていまし
たから。
その後、相手も1点返して、2−2の引き
分けで終わりました。
ルイは引き分けという結果に不満で泣い
ていましたが、私としては1ゴール決めたこ
とにとても満足していました。
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no15 フラメンゴ公園での野外ミニサッカーと休日の公園で |
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フラメンゴ公園での野外ミニサッカー
リオで有名な公園にビーチと森に囲まれ
たフラメンゴ公園があります。
そこには夕方、土曜、日曜などに子供か
ら年配の方まで集まって、5対5の野外ミニ
サッカーが行われています。
参加者は自由で誰でも入れるようです。勝
ったチームは負けるまで試合を続けます
が、負けると新しい即席ごちゃ混ぜチームと
交代します。
もちろんシューズを履いて、ユニフォーム
を着ている者もいれば、上半身裸で裸足の
浮浪者らしき人も混ざってきます。
しかし一旦コートに入れば、そこはサッカ
ーの戦場のようで、外人だろうが子供だろう
がお年寄りだろうが関係なく、熱い戦いが繰
り広げられています。
「この人も昔はプロを目指してたんだろう
なぁ」と思うようなかなりのテクニックを持つ
人も見かけます。
私とルイもそこで見学していたため、「人
が足りないから入れ!」と呼ばれたので、試
しにルイが入りました。
しかし、ルイがボールをキープした瞬間
に、大人に本気で吹っ飛ばされてびっくりし
たようで、すぐに出てきてしまいました。
さすがに5歳のルイではフィジカル的に無
理だったようです。しかし、大人たちに混じ
っている8歳位の頑張っている少年もいまし
た。
このレベルで毎週もまれればかなり上達
するだろうと思います。
休日の公園で
今日はルイと二人で久しぶりのフラメンゴ
公園に行きました。
フラメンゴ公園はリオの入江のグアナバラ
湾に沿って広がる1200万平方メートルの
敷地を持つ公園です。
休日のフラメンゴ公園にはビーチで日光
浴をする人、ビーチサッカー、ビーチバレ
ー、フットサル、バスケットボール、スケボ
ー、サイクリングなどのスポーツをする人、
家族で軽い宴会をする人などで賑わってい
ます。
ルイと私はボタフォゴマークの小さなサッ
カーボールを持って出かけました。
木陰を歩いているとサッカーをしている親
子と目が合いました。お父さんの方がにこ
にこしながら「一緒にやらないか」と言ってき
ました。
ルイは嬉しそうに子供に向かっていき、ボ
ールを奪いに行きました。
その子供の名前はアレッシャンドリ君7歳
で、この公園の近くに住んでいるということ
です。お父さんがキーパーになって、ルイと
アレッシャンドリ君がボールを奪い合って交
互にシュートしていました。彼もフットサルを
習っているということでなかなか二人でいい
勝負をしていました。毎度のように彼らも小
さい日本人のルイが意外に上手いことにび
っくりしていました。
私は持参したボタフォゴのボールを使うこ
とを勧めましたが、お父さんは断って「ボー
ルはいいけど、マークが悪い」と自分で持っ
てきた柔らかいボールを使い続けました。
話してみると、お父さんはフラメンギスタ
(熱狂的なフラメンゴのファン)でボタフォゲ
ンセ(ボタフォゴのファン)の私たち親子とは
反対のチームでした。
偶然にも今日の午後はマラカナンスタジア
ムでボタフォゴ対フラメンゴのリオ州ダービ
ーが行われる日でした。
私は彼に「最近のボタフォゴの好調とフラ
メンゴは個人プレーに頼りすぎで、組織の
バランスが悪いから今日はボタフォゴが勝
つだろう」を説明すると、彼は「ボタフォゴは
ただのサッカーチームだけど、フラメンギス
タは民族の集団だ!ボタフォゴが俺達に勝
てるわけがない!」と言い切りました。
あまりの意外で強引な理由に私は何と答
えたらいいかわかりませんでした。
そんな間にルイとアレッシャンドリ君は
黙々とボールの奪い合いをしていました。
純カリオカのアレッシャンドリ君も個人技
が大好きなようで、ルイにいろいろな技を魅
せていました。
少し経つと、見た目オランダ人サッカー選
手カイト(リバプールのFW)のような金髪で
真っ白な兄弟(その後はカイト君と呼びま
す)が入ってきました。カイト君兄は8歳くら
いで、カイト君弟はルイと同じくらいの年齢
に見えました。
ルイとアレッシャンドリ君チームとカイト君
兄弟の2対2のミニゲームが始まりました。
ルイも自慢のドリブルでカイト兄と対決して
いました。体の大きさではかないませんが
俊敏さで勝っていたのでよく抜いていまし
た。
ルイとアレッシャンドリ君チームは彼らを
圧倒していました。
そこに割り込んできたカイト君達のお母さ
んが「こっちのボールを使いなさい!」と出し
てきた自前のボールは大人が使うのと同じ
空気が満タンに入った固そうな5号ボール
でした。
さすがにルイは使ったことのない固そうな
ボールに戸惑っていました。カイト君たちは
自分達のボールで自信満々に始めました。
アレッシャンドリ君のお父さんは「こんな固
いボールをこんな子供に使わせるのはよく
ない!足を痛めてしまう!」とアレッシャンド
リ君を呼んで止めさせました。
私もそう思いました。しかし彼らアングロサ
クソンorゲルマン系ブラジル人は小さい頃
からこんなボールで練習させているのでしょ
うか?もしかしてそれが大人になって、あの
カイトやジェラードのようなパワーサッカーを
する選手を生みだすのでしょうか?ちなみ
にドイツのクラーニーはリオ生まれリオ育ち
のドイツ系ブラジル人(確か母親はパナマ
人)です。
私が見た中では、ブラジルでは主に子供
の頃は柔らかいゴムボールやトイレットペー
パー位の小さなサッカーボールを使って個
人技を鍛える傾向にあるようです。
どちらがいいかは個人の自由ということで
しょう。
ブラジルは移民の国です。
日系、アフリカ系、ポルトガル系、ドイツ
系、イタリア系、原住民系などが純血を守っ
ていたり、混血したりしています。それぞれ
がいろいろなルーツを持って、それぞれの
民族の文化を保ちながらブラジル文化に融
合しています。
結果として私が思うには、それぞれの身
体の特徴に合った練習をしていくのがよい
のではないかと思います。どうでしょうか?
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休日
ルイは最近風邪をこじらせていたため、約
1週間外に出られなく、フットサルの練習に
も行けませんでした。
その次の週の練習も病み上がりからか、
調子も絶好調からは程遠い状態でした。
そのせいで、2週間も休日に外に出かける
ことができませんでした。
今日は久しぶりに絶好調な状態でフラメン
ゴ公園に行きました。
公園のビーチには、この前一緒に遊んだ
アレッシャンドリ君とお父さんがビーチサッカ
ーをしていました。
呼ばれたルイは靴を脱いで、急いでビー
チに入っていきました。彼のお父さんの名前
はホジェリオさんでした。
ルイとアレッシャンドリ君はドリブル勝負し
たり、順番にシュート練習をしたりと楽しそう
に遊んでいました。
ホジェリオさんが言うにはビーチにしたり、
芝にしたり、土にしたりとその日によって遊
び場を変えているようです。
今日は昨夜雨が降ったため、ビーチを選
んだということです。最近はビーチで遊んで
いなかったルイは、慣れない固いボールを
裸足のつま先やインステップで無理してシュ
ートしていたため、足を軽く痛めてしまいまし
た。
ホジェリオさんは「裸足ではインフロントか
インサイドで蹴りなさい」とルイに教えていま
した。ルイは痛めた足を冷たい海の水で冷
やしてビーチに戻ってきました。
ホジェリオさんはルイとアレッシャンドリ君
にパスや簡単なフォーメーション練習などを
指導していました。
アレッシャンドリ君は学校のフットサルクラ
ブではセンターフォワードとして活躍している
そうです。お父さんのホジェリオさんは典型
的なラテンのミックス白人系なのですが、息
子のアレシャンドリ君はアフリカ系も混じって
いるようで、足が細長く、顔はロナウドかアメ
リカの漫画のシンプソンのようです。
身体能力はなかなか高そうな上に、毎週
のお父さんとの公園での熱心な練習で7歳
の中では結構なレベルなのでしょう。左右両
足で蹴れて、スピードもありそうです。
ホジェリオさんはプロを目指すアレシャンド
リ君にリオのクラブチームの下部サッカース
クールに行かせてあげたいらしいのでの
が、彼らのチームのフラメンゴスクールは家
からかなり離れた場所にあるため、近くにあ
るフルミネンセのスクールに行かせようと考
えているようです。
私は彼に「フラメンゴファンがフルミネンセ
のスクールに入るのは嫌ではないのか」と
聞いたところ、「フルミネンセのスクールは
利用するだけで関係ない」と意外に割り切っ
ているそうです。
ルイにサッカースクールを探しているとき
に、私達のアパートの近くにフラメンゴの分
校があったので、私はとりあえずルイをそこ
に入れてあげようとしたのですが、ルイは断
固として「フラメンゴには入りたくないし、絶
対フラメンゴのユニフォームなんか着たくな
い!」と聞いてくれませんでした。
「サッカースクールは関係ないじゃないか」
と説得しましたが、受け入れてくれませんで
した。結局少し離れているクラブチームと関
係ないベボラに通うことになりました。
私はホジェリオさんに「リオからクラッキ達
がたくさん出ているのは、みんな小さい頃か
らビーチサッカーをやっているからなの
か?」と聞いたところ、「ロナウド、アドリアー
ノ、ロマーリオもみんな草サッカーや道サッ
カーから始めたんだよ。
ビーチサッカーとは関係ないよ。ロマーリ
オもビーチでサッカーを始めたのはプロに
入ってからだよ」と言っていました。
リオの人達はフットサルと芝、道サッカー
は同類と考えているようですが、ビーチサッ
カーは全く別物と考えているようです。
しかし上に挙げたクラッキ達も絶対に小さ
い頃に遊びとしてビーチでボールに触れ合
っていたはずです。ビーチサッカーと全く関
係がないようには私は思えません。
もうひとつ私が気になっていたのは、ブラ
ジルの北東部の文化"カポエイラ"とサッカ
ーは関係があるか?ということです。
もし関係があるのであればスクール見学し
てみようかなと考えていました。しかし、ホジ
ェリオさんの答えは"NO"ということで、「ブラ
ジルのサッカー選手でカポエイラをやってい
た選手は聞いたことがない」ということでし
た。
もちろんブラジル人の彼が言ったことが事
実かどうかはわかりません。昔エクアドルで
仲の良かったアルゼンチン人はカポエイラ
の先生でした。カポエイラを見るのはその時
が初めてでしたが、とても印象的なものでし
た。
サッカーに関係するかは別として、体の柔
軟性やリズム感、創造性を習得するのには
絶対に良いものだと私は思います。
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初めてのPK(07,06,22)
最近はベボラの4、5、6歳クラスでは子供
が増えてきて賑やかになってきました。
一般的にリオの人達はサッカーを習い始め
るのは6歳からと考えているようです。
クラスも4、5、6歳といいながら4、5歳の
子供は数えるほどしかいません。
ルイ、ビトー君、グスターボ君、ジョアン君、
レオ君の1軍組以外に新しく3人位そのレベ
ルにある子供達が入ってきました。
また今までまったく目立たなかったミッシェ
ル君、ウーゴ君も少しずつ良くなってきまし
た。
今日の最初の練習はセンターラインに一人
の子がボールを持って待っています。コーチ
の笛と同時にゴールラインからセンターライ
ンを通って反対側に15人位の子供が走って
きます。誰かにボールが当たれば当たった
子と交代になります。サッカーの試合で言え
ば雰囲気的にフリーキック時に似ているよう
な気がしました。(間接フリーキック時に笛が
鳴った後、一人がチョンとだした瞬間に壁の
選手達が全力でボールに向かって走り出す
あの瞬間です。)
今日の練習試合ではルイ、ジョアンビトー
君、レオ君、新しいブレン君、ルーカス君。相
手はグスターボ君、ベルナール君、ブルーノ
君、ミッシェル君、新しいジョアンペドロ君でし
た。
今日はビトー君はお休みです。
最近ルイがスロースターターだということに
気づきました。いつも試合が始まったばかり
では流れに乗れないときが多いように感じま
す。今日も最初は集中力を欠いているのか
パッとしません。
いつも「最初から気合を入れてけよ!」と言
っているのですが・・・
最近は子供が増えてきたため、練習試合
でも1軍、2軍に分けるようになってきまし
た。そのせいでレベルが拮抗してきたため、
あまり大量点が入らなくなってきました。
才能豊かなグスターボ君は何故か最近あ
まり活躍しません。
勝ちに執着している彼は、"チームが負け
るのはゴールを許すからだ"と考えたのでし
ょうか、いつも下がり気味の位置でプレイを
するようになりました。
後ろの位置からボールを奪ってドリブルを
仕掛けようとするのですが、ゴール前までに
は突っかかってボールを失ってしまいます。
今日絶好調なのは新しいジョアンペドロ君
です。彼がベボラに入ってきて3試合目ぐら
いですが、今までは全く目立っていませんで
した。しかし今日はドリブルで抜けたところを
レオ君に足を引っ掛けられてペナルティを得
ました。ペドロ君は冷静に決めて1−0です。
相手のゴールにルイは悔しがっていまし
た。
その後、ルイがエリア外で倒されてフリーキ
ックを得ました。ルイの鋭い右足のキックは
惜しくも少し枠を外れてしまいました。後でル
イが言うには「ゴールの少し左側からだった
から、右のアウトで蹴ったんだ」と言っていま
した。
ルイのフリーキックはゴールラインを割った
ため、キーパーのスローイングになりました。
しかし、相手キーパーのミッシェル君は投
げるのを失敗してしまい、近くにいた敵の新
人ブレン君にボールを渡してしまいゴールさ
れてしまいました。これで1−1です。
最近入ってきたブレン君は小柄なテクニシ
ャンで初日からゴールを入れて活躍していま
した。小柄なドリブラーということでルイにプレ
ースタイルが似ているように感じます。ルイは
明らかにブレン君にライバル意識を燃やして
いるようです。
今日はルイとブレン君は味方同士なので仲
間のゴールを祝福しなければならないはずな
のですが、ルイは相手キーパーのミッシェル
君に近づいていって、「ちゃんと投げろよ!」
と怒って言っていました。ライバルのイージー
なミスからのゴールに気分が悪かったようで
す。しかし味方のゴールを祝福しないのは良
くないと思うので、後で私はルイに一言言っ
ておきました。
その後、相手のジョアンペドロ君がまた抜
け出して、ジョアンビトー君と1対1になったと
ころを振りぬいたシュートはジョアンビトー君
に当たってゴールです。
これで2対1になりました。
しかしまたルイにチャンスが訪れました。ル
イが一人抜け出したところ、グスターボ君が
猛突進で寄せてきて、エリア内で横から足を
掛けて倒しました。
コーチはPKを宣告しました。ルイにとって
は初めての練習試合でのPKでした。助走を
たっぷりとって思いっきり蹴ったボールはキ
ーパーミッシェル君の真正面にいってしまい
ました。
おとといにキーパーで3ゴールを入れられ
て泣いて帰ってしまったミッシェル君は今こそ
はと自信たっぷりに喜んでいました。ミ
ッシェル君の家族が来ていたのか、父兄か
ら「いいぞミッシェル!」という声援が送られ
ていました。初めてのPKを止められてしまっ
たルイは下を向いて悔しそうに怒っていまし
た。
その後、やっとエンジンのかかったルイも
攻めました。しかし、シュートが枠の外だった
り、エリア内で再び倒された時も今度はPKの
笛は鳴りませんでした。
試合終了の笛が鳴り、ルイはがっくりうなだ
れて私のところに戻ってきました。ルイがPK
を外して負けたことを悔やんでいるようです。
「PKはどんなすごい選手でも外すときもある
んだよ。気にするな!」と言ってやりました。
今の練習試合の前の2軍の試合でも、ルイ
はキーパーをやらされてミッシェル君にゴー
ルを決められてしまいました。今日はミッシェ
ル君との相性が悪かったようです。今晩はミ
ッシェル君のお家ではお祝いパーティーでし
ょう。
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親善試合 対コラソン・ジ・マリア学園
(Colegio Sagrado Coracao De Maria)
今日はアルコベルジ駅裏にあるコラソン・
ジ・マリア学園とのアウェー戦でした。
ルイにとっては公式試合2戦目になりま
す。
今回も5歳と6歳に時間帯が分かれていた
ので、前日にコーチのベルナールさんに「ル
イを6歳のチームに出してもらってもいいか」
と聞いてみましたが、ベルナールさんは「ル
イは5歳だから6歳には出られないよ。
何で6歳の年上のチームに出たいんだ?5
歳クラスの方が活躍できるじゃないか」と言
われて却下されてしまいました。
私はルイはいつも6歳の子と練習して活躍
してるから5歳の子と一緒では物足りないこ
とを説明しましたが、ルイは5歳のチームで
活躍して欲しいと説得されてしまいました。
5歳チームは9時からで6歳チームは10
時からのスタートでした。
閉めきった門を入るといきなり豪華な体育
館が見えました。中に入ってみると大きな観
客席があり、時間やスコアを示すデラックス
な電光掲示板までありました。結構なお坊ち
ゃん学校のようです。
相手チームはすでに集まっていてミニゲー
ムをして遊んでいました。ベボラのメンバー
はボンベーロの子ばかりでルイの顔馴染み
の子はいませんでした。
ルールは10分ずつの4セット制のようで
す。第1セット、ルイはゴールキーパーに任
命されました。元メキシコGKのカンポス並み
の派手な緑のキーパーユニフォームを着せ
られてゴール前に立ったルイはふてくされた
顔をしていました。ルイはゴールキーパーが
大嫌いなのです。
しかしそんなことは言っていられないので、
私はルイに「怖がらないで、自信を持ってや
れ!相手はたいしたシュートはできないよ」と
アドバイスしました。
試合が始まりました。
予想通りに5歳チームはうまくボールコント
ロールができる子もいなく、レベル的にもい
つも一緒に練習している6歳の子供達よりも
劣っていました。しかし相手チームにはとて
も5歳には見えない巨漢の子供も混ざってい
ました(本当に5歳かな?)。
開始直後、キーパーのルイがボールを投
げる時に、目の前の味方の子供に「アキー
(こっち)」と言われ渡してしまいました。
その子はモタモタとボールを処理している
ところ、後ろから来た相手にボールを奪わ
れ、目の前でシュートを打たれ先取点を取ら
れてしまいました。
コーチに「もっと遠くに投げなさい!」と言わ
れ、その後は遠くに投げるようにしましたが、
調子に乗ってきた相手にもう1点入れられて
0−2で1セット目が終わりました。
少しの休憩が終わり、第2セットはルイが
入ってきました。
そして他に新しいボンベーロの子なのか、
見たことのない大きなアフリカ系の子供がル
イの仲間に入ってきました。見た目は普通の
アフリカ系ブラジル人よりもかなり色が黒く、
髪もちりちりで盛り上がっていて、チェルシー
のナイジェリア人のオビ・ミケルのようでし
た。しかし彼を応援している父兄は白人の老
夫婦でした。
私が勝手に想像するに、彼は子供のいな
い金持ち老夫婦の養子なのでしょう。ちなみ
にチェルシーで活躍するショーンライト・フィリ
ップスも、昔プレミアリーグで活躍したイワン
ライトという元選手の養子だそうです。フィリ
ップスもお金持ちのイワンライトにサッカー英
才教育をされて育ったのでしょう。
西洋社会では金持ちが親のいない才能の
ありそうな子供を養子にしてサッカー選手に
育て上げることはよくあることのようです。
第2セットが始まりました。私はこのメンバ
ーならルイは取られた2点を返すこともそう
難しくないだろう思っていました。
しかしルイは相変わらずのスロースタータ
ーでなかなか流れに入れません。また、ルイ
が折角ボールを持っても、ルールのわかっ
ていない野生のミケル君(仮名)がルイから
ボールを奪いにきます。「おい、あいつ味方
なのに何してんだよ!」思わず日本語で叫ん
でしまいました。
まだポジションがかぶってしまうなら理解で
きるのですが、彼の場合は味方、敵関係な
しにボールを奪いに行きます。また彼はアフ
リカ人特有のフィジカルの強さでルイから強
引にボールを奪うのですが、ボールコントロ
ールがとても未熟でゴールを決めるには程
遠い状態でした。
ルイも味方を敵に回しているこの状況では
何もできませんでした。挙句の果てに味方の
キーパーがルイの時より下手であっさりと3
点も取られてしまいました。これで0−5で
す。そうこうしているうちに第2セットが終了し
ました。今日は惨敗だという感じでルイも悔
しがっていました。
コーチも負けている理由を理解してくれた
ようで、第3セットではミケル君をベンチに下
げてくれました。そしてキーパーも多少まとも
な子と交代しました。
やっとルイが本領発揮する環境が整いまし
た。第3セットはほとんどの時間を相手陣内
に攻め込んで圧倒していました。
ルイは何本もシュートを打ちましたが、なぜ
か1点目が入るまでは少し時間がかかってし
まいました。1点目は左サイドから角度のな
いところから打ったシュートをキーパーがは
じいてゴールになりました。
2点目はルイが抜け出して打ったシュート
はキーパーの真正面でしたが、相手キーパ
ーのミスでラッキーにもゴールになりました。
3点目は相手キーパーの投げたボールを胸
でうまくトラップ、ドリブルして、相手を右に交
わして豪快なシュートを決めました。これで2
試合連続のハットトリックです。合計スコアは
3−5で3セットが終了しました。
4セット目はルイはベンチに下がり、ミケル
君などが入りましたがどっちもゴールを入れ
ることができず、試合は3−5で負けてしまい
ました。
しかし電光掲示板では合計スコアはでてい
なく各セットが終わるごとにリセットされてい
ました。
勝ち負けで判断すれば、1、2セット目は相
手チーム、3セット目はベボラ、4セット目は
引き分けという感じなのでしょうか。どちらの
チームも勝ったような雰囲気で終わり、両者
握手を交わして同じ参加者金メダルが全員
に配られていました。
今日のルイは3点ゴールしたことに満足し
てとてもごきげんでした。
その後、私は10時から始まった6歳チー
ムの試合も見ていきました。やはり5歳のチ
ームよりまとまりがあり、かなりまともに見え
ました。
今日はルイの仲間のビトー君もグスターボ
君も来ていませんでしたが、ボンベーロのダ
ニエルアウベスに似ている子供が孤軍奮闘
していました。
しかし相手6歳チームにもひとりすごい上
手い子供がいて、フワッと浮かしたキーパー
の意表を突くフリーキックなどの個人技ゴー
ルでベボラを倒しました。
ベボラはダニエルアウベス君(仮名)の遠
めからの重そうなすばらしいフリーキックゴ
ールなどもありましたが、惜しくも敗れてしま
いました。
それにしても彼は才能溢れるすばらしい子
供なので、「いつかルイと一緒に練習できた
らいいな」と思います。
敵チームの感想としては、前回の親善試
合の相手に比べてレベルも高くこの年代でも
けっこう研究して練習しているように感じまし
た。子供はみんな白人系で体が大きくフィジ
カルも強く、ブラジル人というよりはむしろア
メリカ人とやっている感じでした。相手チーム
のユニフォームにはスポンサーの英語学校
のロゴが入っていて、そのロゴはアメリカの
国旗がモデルでした。
普通のブラジル人ならアメリカの国旗の入
ったユニフォームを着るのは抵抗があるは
ずです。ブラジルに住んでいるアメリカ人の
学校のチームなのでしょう。丁度おとといに
南米カップのアルゼンチン対アメリカをテレ
ビで見たばかりだったので、そのアメリカチ
ームの雰囲気とダブるような気がしました。
ルイにとっては、いろいろなスタイルのチー
ムと試合ができるのはとてもいい経験になる
でしょう。
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ある日のフラメンゴ公園
今日は朝早くからフラメンゴ公園に行きま
した。先週アレッシャンドリ君親子とビーチで
遊んでいたときに、自称サッカーのコーチと
名乗る人が近づいてきて、「来週にこのビー
チで子供達を集めてサッカーレクレーション
をするから、よかったら二人に参加してくれ
ないか」と誘われました。この人はビーチだ
けでなく、フットサル、土サッカーのコーチも
しているということです。
ホジェリオさんは「彼は将来有望な子供を
探して自分のチームに入れようとしてるんだ
ろう。来週のレクレーションは一種のテスト
のようなもんじゃないかな」と言っていまし
た。
ということでルイも試しにレクレーションに
参加させようとしました。私達がビーチに着
いた時にはすでにたくさんの子供達が集ま
っていました。軽くコートの周りを何週かラン
ニングして準備運動をしていました。
先週のコーチが近づいてきて、チームを分
ける青いシャツをルイに渡しにきました。し
かしルイは「やりたくない」と言って断りまし
た。
昔ルイがフットサルを始める前に一度ビー
チサッカースクールに体験入学したことがあ
ります。その時全くボールに触ることができ
なかった苦い経験以後、ビーチサッカースク
ールには入りたがりません。確かに走りずら
い砂の上を走りまくってパスを受けたりする
動きは5歳の子供にはなかなか難しいかも
しれません。
私たちが到着後少し経ってからアレッシャ
ンドリ君親子が到着しました。アレッシャンド
リ君は張り切って試合に入っていきました。
試合は子供の年齢、大きさはばらばらで7
対7で行われていました。
私の目には7歳から10歳位までの子供の
ように感じました。人種もばらばらでアフリカ
系の子供からヨーロッパ系、アジア系の子
供も混ざっていて身体的特徴もばらばらでし
た。
昔ルイとリオに着いたばかりの時に一緒に
サッカーをして遊んだことのある10歳テクニ
シャンの子供(多分、東欧系ブラジル人)も
このチームに所属していました。
結局、ルイは不参加ということで、テストを
されているのはアレッシャンドリ君だけで、そ
の他の子はすでにチームに所属している子
供達のようです。
パス、ドリブルなどの連携もよく、なかなか
みんな訓練されているように見えました。ア
レッシャンドリ君も頑張っていましたが、何と
なく積極性が欠けているように感じました。
ルイも大声で「アレッシャンドリ走れ!ボール
を奪え!」と応援していました。
活躍が目立ったのは、10歳のテクニシャ
ンの子ともう一人の子でした。
もう一人の子は、色が浅黒く直毛の髪の
毛をしているので、原住民系のブラジル人だ
と思っていましたがコーチが言うには日系人
とブラジル人のハーフだということです。
体型も細くおとなしそうな風貌はとてもサッ
カーが上手そうには見えませんでしたが、器
用そうなしなやかなドリブルは確かに日本人
の持つ特徴にも見えました。
試合では1ゴール1アシストを決めて結果
を出していました。
試合が終わった後のアレッシャンドリ君は
不満げな顔で戻ってきましたが、ルイは待っ
ていたように「アレッシャンドリ、遊ぼうぜ
〜!」とボールを持って誘っていきました。
ホジェリオさんはコーチと話した後に私の
所へ来て説明しました。彼のスクールは週3
回のビーチサッカー、フットサル、土サッカー
が1回づつあって、場所はその時その時に
よって変わるそうです。
アレッシャンドリ君はテストに合格したの
で、来週からスクールに入れるつもりだそう
です。私も誘われましたが断りました。理由
はルイがビーチサッカーを習いたくないこ
と、土サッカーは5歳のルイにはまだ早いと
思うこと、練習場所が遠いことなどによるも
のです。
これからも色々な情報を集めて、ルイが一
番やりたいことを探してやろうと思っていま
す。
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フランゴの日
約2週間の冬休みが明けて最初のサッカ
ースクールがありました。暑い夏休みとは違
い、寒くて雨が続いていた冬ではリオの子
供達は外に出られなくて、体をもてあまして
いたことでしょう。
ルイもまるまる2週間、しつこい咳が止ま
らなく、調子の悪い日々が続いていました。
そして、この日をすごく楽しみに待っていま
した。
今日は休み明け後、初日ということでほぼ
全員の子供達が集まっていました。
軽くなわとびなどの練習をした後に、練習
ミニゲームが行われました。
ルイのチームはルイ、グスターボ君、ブル
ーノ君、レオ君、ウーゴ君で、相手チームは
ビトー君、ベルナール君、ジョアンビトー君、
ペドロ君、アントニオ君でした。
最近入ってきたアントニオ君はルイと同じ
5歳らしいのですが、いきなりの活躍が認め
られて、こっちのグループに昇格してきまし
た。体格はルイと同じくらいで小柄なのです
が、とにかくよくボールに絡んできます。ガッ
ツがあり、器用で頭の良さそうな子のようで
す。
ルイも彼が同い年の5歳と聞いてライバル
心を燃やしています。
序盤は互角でどちらも点が入りません。ル
イも相手のキープレイヤー・ビトー君にしつ
こくチェックに行っていました。
ルイチームのキープレーヤー・グスターボ
君が始めはキーパーに入りました。グスタ
ーボ君はキーパーも上手で無難にこなして
いました。
0対0のまま、キーパーがルイに代わりま
した。それにしてもルイのキーパーはひどい
ものでした。ゴールはすきだらけで、ボール
が来ても手を使わないで、足で防ぐためゴ
ール前は大混乱でした。
何とか最初のピンチは凌いだものの、そ
の後の何てことのないシュートを簡単に足で
防ごうとしたものの、足が届かなくゴールを
許してしまいました。
大フランゴン(ポルトガル語ではチキンを
意味する言葉ですが、サッカー用語ではキ
ーパーのイージーミスの時に使います)で
す。
コーチに「キーパーは手を使って止めるん
だよ!」と注意されましたが、またもや同じ
ようなミスでゴールを許してしまいました。何
でもないキーパーのミスで2点を許したチー
ムは落ち込んでいるようでした。やっとキー
パーの役目から解放されたルイは2フラン
ゴの悔しさで泣いていました。
その後すぐにキーパーに代わったレオ君
もまたフランゴをやってしまいました。
その時、ルイはレオ君に近づいていって、
「レオ、何フランゴやってんだよ!」と文句を
言っていました。その言葉で傷ついて落ち
込んでいるレオ君を見て、コーチはルイに
「仲間のミスを責めるな!しかもルイも2回
もやっただろう」と注意しました。
3点取られて目が覚めたように、ずっと下
がり目にいたグスターボ君がドリブルで一人
で攻めていって、ビトー君と1対1になりまし
た。
しかしスピードに乗ったグスターボ君はビト
ー君をものともせず、あっさり振り切ってす
ばらしいゴールを決めました。私もグスター
ボ君のあまりのかっこいいファインゴールに
思わず「ゴラッソ!(スーパーゴール)」と叫
んでしまいました。
最近は守備の要に徹していたため、あま
りゴールを挙げていなかったグスターボ君で
したが、今日のゴールはとにかく「すばらし
い!」の一言でした。
もう少し精神が成熟すれば、スピードとフィ
ジカルのあるすばらしいサッカー選手にな
れるでしょう。才能はすばらしいものを持っ
ています。
肝心のルイは最後に相手キーパーからの
スローでバウンドしたボールを走りこんでボ
レーでシュートしましたが、枠の外に外れて
決まりませんでした。
ゲーム後、負けてふてくされて戻ってきた
ルイに私は「仲間のミスを責めることはいけ
ないことなんだよ!」と強く言い聞かせまし
た。
今日はいいことなしでしたがサッカーを続
けていればこんな日もこれからよくあること
でしょう。
【no4 ルイと親父のリオデジャネイロ・サ
ッカー生活日記へ 】
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